ポップヒップモップホップラガー

  • 2017.04.21 Friday
  • 05:05
■4.20.木.

今日は七十二候の第十六候
「葭始生(あしはじめてしょうず)」
水辺の葦が初めて芽吹く頃。田植えなどのはじまり。(4/20〜24)
…と、ラヂオが教えてくれた。

■4.21.金.

美術部員として展覧会を遠くの町で行うので小さなフェリーに乗って島に向かう。
降りたらグループからはぐれており、会場の建物の中をうろうろ探す。
図書館の裏側にあたる位置に廊下を見つけ、それらしき部屋を見て回る。古い木造の教室が並んだような、ひと気のない廊下を進み、会場とグループの誰かを探す。
窓から中につながって黒幕で囲う部屋がある。青白い電灯が途切れ途切れに切れそうだが点いているのが見える。何かの研究部屋であるみたいだったが、怪しげなバーにも見える。何かここが自分の住むところでもいいなぁと思ったりする。
さらに進むとミシンの音がする。藍染の作務衣の生地が分厚く道着のように見える上下の衣服を修繕してるのか新たに加工しているのか縫製してる作業場に続く。
大量な衣服が吊られたり積まれたり。作業するのは僧侶のような柔道部員のようなごつい男たち。

そこを抜けると、展示室っぽくはあるが、中は空っぽで誰もいなかった。ここも違う。
どうやらそうとうな時間と距離の差ではぐれてしまったようだ。
とりあえず先を急ごうとフェリーに乗り込もうとすると、山崎努さんのような船長に
「バケツにいっぱい水を汲んでこい」
と命令口調で言われ、飲み水かなんかで大事なんだろうと思いながら水いっぱいのバケツを持って船内に入る。
電話はつながらず、無線からのメッセージを待つばかりだが、船長の決めた方向でフェリーをすごい速度で進ませる。

やがて、どこか島に着いたみたいだ。降りる前に、バケツの水をどうするか聞くと、
「6割残して外へ捨ててこい」
とイラついた口調で船長が指示するのでその通りしてから、島に下り立つ。

海の家みたいな売店のような小屋があり、テーブルに置いてある新聞を読むと、さっきいた島で逃亡してる殺人犯がぽっくり死亡したという記事が大きく書かれていて、その下に、その知らせを受けてショックだったのか、犯人の仲間も続いて変死したと小さな記事が載っていた。

小屋の主人が四角い箱のような物を持ってきて、
「蓋が開かなくなったから力を貸してくれ」
と言って、モップの柄のような棒をおれに手渡す。
棒の先端を箱の蓋の隙間に差し込み、おれは棒にテコの原理で足をかけながら、さらに、地べたに置かれた箱が動かないように体重をかけなければならない。
同時に主人は手鋸で箱の面の一部を切り取るらしい。
けっこう力がいる。棒がしなって折れる寸前である。そうだ、声で気合いを入れれば力を持続させたまま加えられる、と気づく。
エイエエエイ! エアエイ!オアエイ!ウエイ!エエエイ!…
と、力の限りにシャウトしきると、カタンッと音。
「よっしゃ」
と主人。蓋は開いたようだ。
近くで様子を見ていた外国人のような地元の人に、おれのシャウト、ポップやったなあ、と満足気に言うと、その人はビールを飲みながら微笑んで、
「ああ、ポップでヒップでモップでホップでラガーだぜ」
と言い、主人もおれを、わはははは〜、と笑い合ってると、山崎努さんみたいな船長が入ってきて、
「会場はここで合ってる。グループは2日後に島に着く」
と報告する。どうやら、追いかけてるつもりが先回りしていたようだ。
わはははは〜、ポップやなぁ〜、ラガーやなぁ〜、わはははは〜…


そんな夢を見た。

シンガッキのメロディ

  • 2017.04.19 Wednesday
  • 04:38
真夜中、シンガッキが始まっていた。
シンガッキ、シンガッキ、新しい楽器が鳴るようだ。シンガッキのメロディだ。

図書館へ行って読書感想文の為の本を探すのだ。
手取り早く書くには、一度読んだ本にした方がいいかな、と思って、何がいいかなと本棚を見て回る。
見たことある映画の原作でもいいかなあと思いたち、映画の棚に行くと、なぜか本棚の本がすかすかしている。
レ・ミゼラブル。あ、これにしよっと借りて、すぐに原稿用紙に向かう。本は手にしたものの読まずに思いつくままに一気に書く。
書きあがったのが夜明け前だった。

外に出て歩く。ドブ川がそばを流れてる。手に広げた原稿用紙が黒い紙になり、文字が白になっていた。
そのまま学校に入り、教室を探す。

その前に玄関先にアルバイト情報の紙が吊ってあるのを見る。以前見て募集に応募した経過を見てみようとしたが、自分の名前はない。大橋さん?同じアルバイトを希望する女子の名前がひとつあるだけで自分の名前はない。 ちょっとさみしい気持ちがする。

教室へ入る。
隣の子は男子だが、名前は知らない。名刺をくれる。
○○のぼる という漫画家が描いた漫画のキャラクターみたいにその子の似顔絵が描かれてる。へー、こういうのいいなあと思う。なんせシンガッキやし。
ぼくは名刺ないのに、その子は仲良くしてくれる。なぜか机を、ファミレスでくっつけるみたいにくっつけてくる。
感想文の話しになった。「ああ、宿題やったなぁ、ぼく忘れてしもた、というか忘れてた。ははははははー」とその子は言い、書いてきてえらいなぁ、えらいなぁとしきりに言ってる。
次の授業は国語らしい。
まだクラスのみんなは揃っておらず、トイレ行こうかな、でも場所知らんし、誰かについていこうと、廊下に出る。
結局トイレはわからないまま、誰かが休憩してる部屋にある冷水機の取っ手を倒してジャーッと出る水で手を洗っただけで、また教室にもどる。
まだ授業は始まってなく、飴の袋を持ってひとりぼっちで座ってる女子に、飴、いつも何袋持ってきてるん、と声かける。
「三袋やで」と言うので、いまは何袋目?と聞くと、「一袋目や」と、言う。 おれも飴ちゃん、よくなめてる。口の中に二個入れてる時あるよ、と言うと興味を示し、打ち解けてくれたのか、名刺を二枚くれた。
見たらまた、○○のぼる の描いた絵で女の子の似顔絵が描かれてるが、その絵の雰囲気はまいっちんぐマチコ先生にちょっと似ている。
そうそう、口の中の飴がなくなりかけてちいちゃくなったら、そのまま次の飴を入れるねん、とその子に言うと、「えー、変なの」と言われる。


黒板を見ると、
「俺のフェリー…」
とチョークで描かれてる。
次の国語の授業でやるところの見出しだと思う。

俺のフェリー、俺のフェリーは海をゆく!…と、思いつくままに教壇の前を歩きながら声に出しはじめる。

隣の男子が、「おっ!ええやん」と囃し立てるので、おれは、俺のフェリーの話しを続ける。飴ちゃんの女子も遠くで聞いている。
俺のフェリー、俺のフェリーは霧笛を鳴らす。ぼーーーー!ぼーーーーー!…


そんな夢を見た。
目覚めたらラジオから歌がかすかに聴こえた。ざわわざわわ…
森山良子さんの歌だった。

次の歌も森山良子さん。ああ森山良子さん特集か。

あーおい海と みーずいろの空が
…ひーとつにむーすばれるー
(恋はみずいろ)


おれは、
俺のフェリーを 思い出す。

ピピピピピピッ

  • 2017.04.01 Saturday
  • 05:05
ピピピピピピッピピッ、
自販機からジュースが出る時の音が、道の左側の3、4メートル下の方からする。
見ると、小さな溜池がありその中心の方に自販機があり、その前にコリー犬が四つ脚を水に浸けて居る。
取り出し口は水の中にあり、ころころとホワイトウォーターが水の中に転げでる。
コリー犬は転がるジュースを眺めてる。

次にまた、ピピピピピピッピピッ、
と音がして、ころころと緑茶が水の中に転げでる。
池の淵に、もう一匹犬がいる。柴犬か。柴犬はじっと待機してる様子。

どうするのかなぁと見てると、コリー犬が水の中に頭を浸して、ホワイトウォーターを頭の後ろから肩の辺りに載せて、淵まで運ぶ。
同じ要領で緑茶を淵まで運ぶ。

どうやって飲むのかなぁと見てると、胡座をかくみたいな体勢になり、人間みたいに手の平で蓋を開け、コリー犬はホワイトウォーターを、柴犬は緑茶を飲んでいる。


そんな夢を見た。

谷町座、舞台の稽古、クイズ番組

  • 2017.02.18 Saturday
  • 09:30
○目的地までの俯瞰図をさっと見た。
黒い点が、●であり、●のそばに駅名と同じポイントが、●天満橋 ●谷四 ●谷六 ●谷九 ●あゝ次なんだっけ、という具合に描いてある。

川沿いの土手にある花壇を縁取った生け垣に丸太がずーっと土に刺さってある。
ぽんぽん続く丸太の小口の上を足場に歩いて進む。段々畑を下るみたいにだんだんになったり、アスレチックな上りになったり。時折、直角に左折し、次は右折し、だんだんが二段飛ばしになったり。
前に歩く人が片手に本を持ちもたもたしてるので遅いし迷ったりもするので、ちょっとイラっとしてるのに前の人がようやく気づいたらしく立ち止まるのを追い越して先を急ぐ。という自分も右手にくるみパンを手にしていて実に横着なのだが調子よく歩いてる。

地図上の ● 谷九 の先に、あゝ次なんだっけ、そこにたしか学校があるのだ。
丸太の小口の上を越えたら、飲食店のカウンターのうえをぽんぽん歩いて進む。カウンターの上には雑誌が積み上げられてたり食器類が乱雑にあるので注意せねばならない。
似たような道が左右に通って何本も続く。見覚えはあるのだが、まだ先か。もう、そろそろ左に曲がりたいけど左に曲がる道を過ぎてしまったのか、同じような工場が続く。
後ろに、さっきの本を片手に歩く人を含めて二、三人が進行方向を共にして歩いてる。目的地がどうやら同じ学校のようだ。
目の先の奥に高速道路の高架がどす暗くぼんやり見え、このままだと行き止まりだ、というとこで印刷工場に入る。
印刷工場は完全に袋小路で、あゝ袋の鼠、ぼくらは袋の中の印刷工場で働く鼠か、働くチュウ学生か。
後続の二、三人も工場の中に入ってしまい焦っている。勝手についてくるからいけないのだ、みんなとはづかし顔で引き返そう。

しかし複雑な通学路だな。
もう一度、頭の中で俯瞰図を思い出す。●天満橋 ●谷四 ●谷六 ●谷九、●あゝ次なんだっけ、らの ● は、よく考えたら歩いてきた道のりの形状から考えても真っ直ぐの配置でなかった。谷町筋に沿ってなかった。
そういえば、● はギザギザにあり、それらを線でつないだら星座ができそうな地図だった。
さしずめ谷町座か。
谷町座の、「あゝ次なんだっけチュウ学校」はどこにあろうか。印刷工場の入り口で思う。
…そんな夢を見た。



○舞台の稽古を始めてる。
顔合わせがあり、読み合わせをした。内容は時代劇のようなそうでないような。 稽古場は真っ暗で、相手の顔もぼんやりしか見えなくて、台本もうっすらしか見えなくて。
ともあれ舞台の稽古は始まった。
…そんな夢を見た。



○クイズ番組の収録をしてきた。
毎週続くレギュラー番組。メンバーはほとんど吉本の芸人さんの中、今日は一問だけ、ボタンを押して、答えたけど、間違えた。

テレビ雑誌をぺらぺらめくってると、そのクイズ番組のことが見開きで載ってるのを見た。
そばにいた妹に、「来週から始まるクイズ番組に出るんや。ひょっとしたら大金が入るかもしれんで」とか言って、ぺらぺらのテレビ雑誌の記事を見せようとするが、頁をぺらぺらめくって見ても、ちっともその記事が出てこない。「おかしいなぁ、さっき写っててんけどなぁ」言うて、ぺらぺらめくってる。
…そんな夢を見た。

白い虎いるか鉄腕アトム

  • 2015.11.01 Sunday
  • 05:42

始めは自分の庭と思ってたのがなだらかな広い坂道とわかった。
そのアスファルトの道路に寝そべりながら、
その一部がカントリーマウムみたいな柔らかさをもった土になってるので何気無く掘ってみた。
すると犬の鼻みたいな柔らかさに触れて、あ、生き物だって思えたら、猫のような目が二つ見えてきて、だんだん顔が出てきた。
大きな猫だなと思ってたら、背中に縞模様が見えたので、それは白い虎なんだ、ってびっくりして、珍しいから携帯で写真を撮ろうとしたら、土からさっと出て、二匹の白い虎がすごいスピードで走り去っていく姿を連写して追いかけたけど、たぶん写らないだろう。

書きかけの文章の行間にペンで小さく絵を加えてみてたら、すらすらと文章も書けるような気がした。
文字を書き、小さく絵を描きこみを繰り返してると、未完成ながらいい感じだなぁと用紙二枚分ほどの文章になったところでプリントアウトしてみたら、何枚も何枚も出てきてしまい、困ったなぁーって思ってたと同時に、突然、波が押し寄せてきて、大きな黒い哺乳類が水の中に透かし見え、鮫やシャチだったら嫌だなって咄嗟に考えたりしたけど、それは太った人のお腹みたいな柔らかな感触のいるかで、どーんっとぶつかり飛ばされた。
あ、だめかもって思ったら、身体の内側に、いるかと同じくらいの大きさの鉄腕アトムの空気人形が現れたので、それにつかまり、もう海みたいにあふれた中でも無事に浮いてることができた。

ずっと右手に携帯を濡らさないように、手を突き出してるのが疲れてきたので、どこかに仕舞いたい、と手を伸ばしたところに透明プラスチックのレターケースがあるので、引き出して中に入れようかと思ったけど、また嵩が増して浸水しそうな気がして駄目だなぁと、見渡したら、少し高台に古い錆びたマンションが見え、そこの集合ポストの人の名前の札がないポストに一時、携帯を入れとこうと思い、いろいろ見て開いてみたりしてると、後ろの方でサイレンが鳴り、振り返ると、派手な黄緑色にライトを点滅させた救助船が汲み上げた水を放水ショーのように噴き上げ水面を滑るように現れた。
横一列にきれいに並んだ三隻の船から、
「ご安心ください!ただいま決壊からの排水作業を無事行いましたので氾濫は治まります!ご安心ください!」
とマイクからの声が響き渡る。
船から颯爽と駆け降りてくる救助隊員たちが戦隊ヒーローに見える。
気絶したまま流されてきた人は救助隊員に助けられ、息を吹き返していた。
次に、波打ち際に気絶してるか死んでる二匹のいるかが見えたと思うと、途端に救助隊員が駆けつけ、抱え上げて船に載せていく。
見ると、二匹のいるかに挟まれる形で、命を助けてくれた鉄腕アトムの空気人形もゴミ回収のようにあっけなく回収されていったので、さみしくなった…

そんな夢を見た。

銀紙の先にある

  • 2015.05.04 Monday
  • 06:16



壁に貼ってた写真や紙を剥がす。引っ越し作業の途中に部屋を出た。

あからさまに喉の渇き抱え、前からぬめりへばりつく風に逆らいつつも鉛のような足を運ぶ。

地面には落ち葉舞い散り、ときどき張り巡らされた枝先をぽきぽき踏みしめ、幾筋も路地を越え、幾筋も路地を越え…。
漠然と温泉街に出た。
出店が賑わう。
すれ違う「何々直産の喉飴いかがですか〜」の声にそそられることにかすかな希望を見つけたようにふと見上げた。
そうなのだ。やがて満たされるだろう仕合わせは、忘れ去られ吊り下げられた、この銀紙の先にある。


部屋へ帰ると壁はすっきりしていた。
三人の仲間が片づけてくれていた。
一人が「○○ちゃんがほとんどやってくれたで。壁の写真見て、懐かしいってぽそって言いながら剥がしとった」と言った後、段ボール箱から金銭管理ノートを取り出しぱらぱらめくり、「あの時はきっちり納めて、しっかり楽しゅう呑んどったな。いまはきちきちで時化た顔して、世も末か?寄る年波には勝てぬってか?」とチクリとつぶやくのに答えが出ず、傍の布団に横になる。


枕に置いた頭の奥、遠く、弱く、貨物列車の車輪の軋みがこだまする。
夜道の片隅、漂うように咲く花が窓から忍んで鼻先で香る。

ひゃー ひゃっひゃっひゃっ

  • 2015.04.23 Thursday
  • 10:26
出番前。
白いスーツ姿で白塗りする。メイクにムラができたらいやだなぁ、慎重にせねばと会場の周りの竹藪を散歩したりなんかして気持ちを落ち着けた。あたりの景色はなんだかうす暗い。

結局は近くにいる子に手伝ってもらう。
「あ、でもやっぱりムラできた」って言うから、「ちょっとくらいかまへんよぅ」言いながら鏡をのぞく。部屋が暗いせいか鏡に映る自分の顔は濃紺の色をしていた。右頬の縦皺にくっきり境をつくったムラなので、「かえってええ感じやわぁ」言うて、出番を迎える。

襖を開けて居間に現れた白いスーツの男が座って、これまでのいきさつを独り語り、誰かを待っている。
ノースリーブの黒いワンピースの女が居間の手前(板の間)から現れ、洗濯ものを取り込むのか箪笥から出したのか白い大きめなバスタオルを翻しダンスする…。そんな感じのはじまりの短い舞台を映像におさめ、夜に観客の前で上映する流れらしい。

何組かの演目のあとに上映される様子。まだ白いスーツ姿のままで舞台裏から客席の後ろへとウロウロ、すっかり濃紺色な顔色が板に着いたが気持ちはちっとも落ち着かない。
若い年頃の男女が多く占める客席。
自分の上映出番が来た。はじまった。映像の音声の出力が弱い。モゴモゴ何を言ってるのか客には聞こえないはずだ。
こうなりゃ補足で自分が出ないといけないと思う。
さて客席後ろから出るか。いや違う。舞台の袖から出るか。あ、丁度良い袖パネル(うぐいす色のカーテンの衝立)があったのでその脇から出るのがいいだろう。笑いながら出るのがいいだろう。「ひゃー ひゃっひゃっひゃっ」、舞台上に映像で座る男にもう一人の自分が物申す風にいこう。積極姿勢で大胆にいこう。
「ひゃー ひゃっひゃっひゃっ」…なんとかかんとか言いながら、「ひゃー ひゃっひゃっひゃっ」、舞台装置、いや違う、元々が温泉地の浴場を舞台にしてたのか、タイル張りの四角い柱が天井から斜めにズドンと延びている。「ひゃー ひゃっひゃっひゃっ」、天井から滑り台を滑るように跨って下りる。
客席の反応が湧いてきてるのがわかる。滑り落ちる先の浴槽のお湯もよく湧いているのがわかる。「ひゃー ひゃっひゃっひゃっ」、いつの間にか下のズボンだけは脱いでおり、白い褌をちらちらさせながら、「ひゃー ひゃっひゃっひゃっ」と湯をちゃぷちゃぷさせ、客席へ飛沫をちょっと飛ばしたり。横で温泉に浸かる日本猿にも飛沫をかけて、「ひゃー ひゃっひゃっひゃっ」…。
舞台上の映像では黒いワンピースの女が出てきたところ。
すると、女が上半身を屈めたところ、白い大きめのバスタオルを取り出す手前の時にトラブル発生か、映像が止まってしまった。さすがに客席はしーんと静まり返る。そこで、
「ひゃー ひゃっひゃっひゃっ、お前さんは、止まってしまった女か!」
と女に大きく声をかけると、静まり返った客席が再び湧くのを感じる。
奥の居間(番台)に座る自分の姿である白いスーツの男も止まってしまっている。じっくりにらみながら歩み寄り、
「ひゃー ひゃっひゃっひゃっ、さてはお前も、止まってしまった男か!」
とまるで決め台詞かのように言うと、客席がどーッと湧くのを感じる。背中に温泉がぽかぽか湧くのも感じる。…という夢を見た。

夜中、腹痛で目覚めた。
うたた寝でお腹を冷やしたのかお腹が張る痛み。それから下痢&嘔吐のラッシュアワー。うーむ、お腹を温めようと湯船に浸かり、布団で横になり猫たちにもお腹に載ってもらい寝たのだった。

落書きだらけの競技場

  • 2015.04.19 Sunday
  • 12:28
広い舞台袖で待機している。
ジャンルを問わず国際色豊かな出演者たちが舞台をスケートリンクを滑るように動き回る。
出番が来た。前の演目とクロスフェードするように登場。何をするのか、メイクはきっちりしている。何をしたのか。反応もわからないが、とにかく出番は終えた。

エンディングはみんな出る様子で、袖で4人ひと固まりの列を作る。ぼくの前に若い外国人の男女が来て串団子状に小さく体育座りする列を作り待機、と思いきや突然駆け足で移動しだす。100人以上の出演者が客席を駆け上がっていくのだ。
客席の中に足を踏み入れ、はじめてここがスタジアムだったのがわかった。
会場真ん中に巨大プールがあり、出演者全員が飛びこんでいき、何メートルあるかわからないが泳いでいき、ステージに上がり手を振り、大団円という趣向らしい。
雨が降ってたのか湿った登山道みたいな階段を上がってると、観客席の男の子の1人が「落書きだらけの競技場」と呟いたのが聞こえた。見ると確かにコンクリートの壁などいたる所に、ここでかつてコンサートをやったのであろうアーティストの名前をマジックで、ファンが書いたのだろう。落書きだらけだ。
アリーナ最上部あたりまで来た。その先は防波堤の天場くらいの細い通路、というよりも、かなり高い塀沿いを綱渡りのように進んで行ってる。
そこに上がるのにはまず1.5メートル程の急勾配で雨でつるつるのコンクリートの躯体をつたって一段上がり行かねばならぬ。
滑って上れないだろなぁと途方に暮れてると、スタッフが、「業務用階段ありますよ」と指差したので、そっちへ向かう。
そこは壁と鉄筋の間30cmくらいの廃墟のような細い通路でかなり苦しそう。
もう一つ、業務用階段っぽいのあり出ると、そこはスタジアムの外周に沿った壁づたいに上がる方法らしく、手紙やポストカードや何かをビニールのポケットに入れる部屋のインテリアみたいなのがスタジアム外壁に広がっていてビニールのポケットに手足をかけて上るようになっているが、揺れるし、近くの高架の駅の線路脇を見下ろしてるし、落ちそうだし、違う方法で行きたいと思うが一度上りだしたら、もう戻れず、ヒヤヒヤしながら上れるのかどうなのかわからないが、このままではエンディングのプール飛び込みには間に合わないことはわかる。

自分がどうなったのか、気づいたら肩を落として業務用階段の下でヨロヨロしてると、同じく脱落者が傍にいた。落語家さんみたいで、壁と鉄筋の間30cmの階段をひいひい上がってたが間に合わなかったらしい。
その落語家さんのマネージャーが知ってる人だったので、「○○さん、久しぶりです。楽屋って何処でしょう?」と迷い子になったのをしどろもどろに訴え、付き添ってもらい無事に楽屋に着けた。皆、好き勝手に帰り支度をしていた。
狭くてブルーシートの上で乱雑になったガレージセールみたいな中から自分の荷物を見つけだし、グランドピアノの足元で冷えたのか震えるように、情けないような、ホッとしたような気持ちでメイクを落す。
…そんな夢を見た。

夜中にふと目覚め、ちょっと片付けして、朝方に再び一時間程寝るつもりが3時間程寝てた様子で、夢のせいか、すやすや眠る猫たちにスペースを奪われたせいか、起きたら、全身ぐったり疲れている。




ポーシュカポーシュカ

  • 2015.02.07 Saturday
  • 05:06
二丁目の角を曲がると暗い夜空に熟した果実が吊るされたような月が見えた。
さっき出た店で、またあの人がレジに立ち、おれが財布をポケットから出しにくそうな仕草したのがおかしかったのか、あの人はほのかに笑った。
なぜだろう。あの人の顔を見た後、歩いていると泣きそうになるようにこみ上げる気持ちがするのだった。

部屋に帰ると闇の中へ沈むようにうずくまり気を失う。
めーがねめーがね、眼鏡にしなーくちゃくちゃくちゃ…

そばに気弱そうにした木村多江さんのような女が立っている。
マネキンの顔部分を着せ替える白い仮面を手にしている。パーティー会場の袖裏にいるようだ。
不安そうな彼女に、手にした面の髪をほどき違う色の髪に変えるといいよ、と言う。
うなづく彼女はプレゼントのリボンみたいな赤い髪をほどく。
黄土色の太い毛糸がコロコロと、絨毯の上を転がってくるのを、おれは拾って彼女に渡す。
彼女は嬉々と面の頭にその毛糸を通していく。

たくさんかたくさんでないかわからないが人たちに囲まれる中、彼女が面を人たちに見せると注目されてるのを感じる。
面を上に掲げ披露すると拍手がわく。
おれは彼女からくるくると回す面を受け取ると、すぐさま軽く放り投げ、ぱんっと一回手を打ち、ふんわりと手のひらで卵を受け取るような仕草をしてから、くるっとその場をひと回りし、両手をポケットに突っ込みポーズすると、あら不思議、面は消える。歓声が辺りから起こる。

ポーシュカポーシュカ、おれは手品師だったのか。
ポーシュカポーシュカ、木村多江さんのような女の笑顔が見えるよ。

ポーシュカポーシュカ、らららららんらんらーーんらん、らーーらららららんらんらーーら、らーーらららららららんらーーん…





曾根うどん

  • 2014.11.22 Saturday
  • 21:11
高倉山の麓、曾根という村に大そう美味いと評判のうどん屋がある。
健サンという名の麺打ち職人は、一本気でいつも黙々と汗を流し手打ちのうどんをこしらえた。
健サンのつくるうどんをお客に出すのがまだ若いキイチ。
高倉山の斜面は段々畑になっていて、見晴らしのよい屋外にお昼時だけの営業になるが、卓を並べお客は景色を眺めながら食べるのが、名物「曾根うどん」。風流だと人気のお店。

健サンのいる厨房小屋から会計や注文を受けるキイチのいる場所はずいぶん離れていた。間にがらんと広い畑のフロアに見晴らしのいい卓が並ぶ。
キイチが注文を受けると手を広げ大きく合図して、それを健サンが厨房小屋の小窓から目で確認して麺を打ち、うどんを一杯ずつこしらえる。
こしらえたうどんはチエちゃんという娘が運ぶ。

異常なくらい天気のいい行楽日和なある日のこと。
見晴らしはいいし、うどんは美味い。たくさんのお客で「曾根うどん」始めて以来の大変な繁盛でキイチはくたくたに草臥れた。
大盛況で店を閉め、チエちゃんは帰り、キイチはお客のいない客席にもたれ、手を広げ背を伸ばしあくびした格好のまま眠ってしまった。

キイチはどのくらい眠ったのか。ハッと目が覚めたのはもう日が暮れる頃。
健サンのいる厨房へ行くと、健サンは100杯くらいの丼にのったうどんを並べ、今もなお一心不乱に麺を打ち続けている。
びっくりしたキイチが健サンを止めに入ると健サンも目を円くして、どうしたんだという顔をしている。
寡黙な健サンは、チエちゃんがなかなかうどんを取りに来ないからおかしいなあと思いながらも作り続けてたそうな。
健サンがなんで作り続けてたかと言うと、キイチがずっと手を広げて合図をしていたからである、と言う。

この日は異常なくらいの好天気。異常なことはあるものである。
厨房の小窓から健サンが、いつもと同じようにキイチの居る会計場をのぞくと、ずっとキイチが手を広げ合図し続けていた、と健サンは言う。
おかしいなあ、キイチはずっと眠っていた。手を広げた格好のままで。

異常なことはあるものである。
二人が小窓をのぞくと会計場にさっきまでキイチが居た客席の椅子が映っていた。
…サンサンサン、山の斜面に降り注ぐ太陽の反射によるいたずらか。
健サンには、眠ってるキイチがずっとうどんの注文の合図をしているように見えたのだった。
そういうことか、とキイチが言うと、「そ、そーね(曾根)」
と、健サン応える。

高倉山に 陽はまた上り 陽は沈む。

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