連結オアシス

  • 2009.02.26 Thursday
  • 14:55


不景気の世の中と云われるまっただ中、仕事の依頼もガクンと減少の傾向にある。
明日はどっちかわからぬが、どうにかなんとか生きなきゃならぬ。
何だか晴れ晴れパァ〜とした気分になったこと、そんな様子のひとを見たことは遠い遠い昔の話のよう。
眺め歩く夕暮れの街並み、立ち呑み屋などの気軽に入れる呑み屋さんが繁盛してるように思える。 のれんの下、窓越しにぼんやり映るスーツ姿や作業着姿の男たちの立ち並ぶ影。

テレビジョンをつけると決まって必ず出ているのがお笑い芸人さんたち。
いま需要と供給のいいバランスに位置する職業であるとも言える。
彼らはとても活き活きして見える。 われわれは笑って笑って笑う声を湯水にしてザバァ〜と肩から掛け湯して浮世の疲れを洗い流せばいいのだ。
ハハハと笑い流せばいい。
何気なく気付くと自分もラップをモチーフにネタを展開するとある芸人さんのように、自然とフレーズがぽかんと浮かんでいた。
〈…ズングリ ムックリ ドングリグリッグリッよお…浜名湖血まなこ めそめそコンソメ ざわざわ窓際 窓際波打ち際…ズングリ ムックリ ドングリグリッグリッよお…〉
…はあ〜
 お粗末 チョロ松 ジュウシマツ(by新世界のとあるおっちゃんが演歌を歌った後に必ず言う粋なフレーズ)



電車内。
車両の連結部に使ってない先頭車両が反対向きで連結されてる。
ガラス張りの運転席、その横、乗務員室のスペースがぽっかり空間になって空きスペースで開放されている場所。
其処はちょっとした個室気分が味わえる。 
勉強部屋として活用するもよし、こっそりお菓子を頬張る喫茶室にするもよし、男女で仲良くワクワク気分で占拠するもよし、缶ビールにおつまみで立ち呑みするもよし、それぞれの活用法で利用できる。
普通の車両から見れば、その空間にいる姿はやや奇異にみえるものの、騒いだりさえしなければ誰の迷惑にもならずにゆったりと過ごせるこのスペースを、連結オアシスと呼んでいる。

その連結オアシスに佇みながら、内部の壁をぐるりと見渡してよく見てみると、運転操作をするメカ以外のメカには、その名称が一目でわかるようそれぞれ小さく案内表示プレートされてあるのを見つけ、やや活字好きの自分はとりとめもなくメモした。
その名称のパーツとパーツを出鱈目にならべてみた。


〈コンセント〉ヨシ!〈放送マイク〉!ヨシ!
〈放送増幅器〉作動!〈放送開放リレー〉作動!   
ハイ発車シマーース!
〈ベル押釦(合図)〉ポチッ ZZZZZiririririiiiiiiiii--!!!!!!
PPiiiiiiiiii--!! 出発進行ー  
〈閉〉! PUSYaaaaaaaaaaaaaaaaaaaa--

GATANGATAN!GATANGATAN!GATANGATAN!
レッツGO! 順調ナ滑リ出シ GO!GO! 
〈連結開放器〉異常ナシ 
〈予備ヒューズ板〉異常ナシ〈消火器〉 有リ 
GATANGATAN!GATANGATAN!GATANGATAN!
次ハァー ○○〜○○〜○○デス 

ピンポンゝ
〈指令無線制御器〉ナラビニ〈指令無線送受信機〉ニ反応アリ
…フムフム乗客ヨリ車内ガ暑イトノ意見アリ…ト
了解! 〈風暖切替〉オン! 
WIIIIIIINNnnnnnnnnnnnnnnnnnn---!

寒イ?!  了解!〈風暖制御〉オン!
WIIIIIIINNnnnnnnnnnnnnnnnnnn---!
暑イ?!  了解!〈風暖切替〉オン!
WIIIIIIINNnnnnnnnnnnnnnnnnnn---!

何?モウ!暑クモ寒クモナイ?!  ha、ハァン?ドッチ?ドッチナノヨ!
カタマッタ〈冷房操作盤〉! フリーーズ〈ATS論理装置〉!
エェイ!ナニワトモアレ〈風暖解除〉ーー!        
生温イ車内 
 
GATANGATAN!GATANGATAN!GATANGATAN!
今ノガァー ○○〜○○〜○○デシタ〜 
次ハァ〜次コソハァ〜…

GATANGATAN!GATANGATAN!GATANGATAN!
 ァッツ!シマッタ!ウッカリト〈車掌スイッチ〉オーン!
〈扉解除〉     
〈開〉! PUSHuuuuuuuuuuuuuuuuuuuu--

VYUuuuuuuuuuUUU 車内ニ吹キコム突風!
Au!至急確認セヨ〈ATS確認リレー〉! 
〈列車選別送信器〉オン!〈連結開放器〉開放!
GIYaaaaaaaaaaaaaaaaaaaa---阿鼻叫喚
離レ離レの車両!絶対絶命!GYan!

負ケテタマルカ!〈空気バネリレ−〉!ネバネバ絶対ネバギブアップ!
今コソヒカレ!〈種別灯〉! 
点滅セヨ!〈標識灯〉! 
グルグルマワレ マワレマワレーー〈行先表示器制御箱〉ーー!
ピカッチカッ カチャカチャ?
Au!〈電灯制御〉不能

UUuuuuuuMMM!
〈押スイッチ〉オスベキカ否カ
〈押スイッチ〉オス カ メス カ
クワバラクワバラ桑原サン
〈指令無線送受信機〉ヨリ
応答願イマス応答願イマス…桑原サン… 

ツーツーツーツー 無人ノ〈乗務員室〉
桑原サンハ イマ何処!

UUuuuuuuMMM!
〈押スイッチ〉!オスベキカ!否カ!

ちっちゃいぼくと でっかいうちゅう

  • 2008.10.16 Thursday
  • 18:55

すっかり夜に暗転してる 
闇の 黒い重い レースのカーテン めくってめくって開いたら 
空一面のブラック珈琲に ぷかぷか浮かんだ ステイションがあらわれる

●●●●
(clomp-clomp;tramp-tramp;tromp-tromp;stomp-stomp;)
キミは ベッドから降りて 部屋の扉 そーっと開け 
カーペットの床 音も立てず 裸足のままで やっと表へ出た
ひんやりするのがきもちいい
一足一足が とてもとても 大切な一歩なんだと踏みしめた

いまキミは月面着陸した宇宙飛行士みたいに ふんわりと軽い なおかつ重い足取りで 一歩 一歩前進する 
キミの目に 町の先っちょがユラユラ見えてくる

●●

さあ もういいよ 眼鏡を外して 虚ろになった目を 一度つぶろう
そしていちにのさんで も一度目を開けりゃあ
目の前に‘欲望’という名の電車が 扉ひらけ キミの乗車を黙って待っているのが 眼鏡無しでもくっきり見える
いちにのさん パッ

扉の内側のぞいてごらん 
吊革になってブラ下がる‘絶望’という名の 真っ黒なコウモリたちが さかさまに翼広げ キミを手招きするよう
♪ケケケ知ッテルケ 絶望ッテ色ハ マックロケッケ 
超音波の合唱で歓迎している様子

でもなんだか黒くて不気味で怖いからキミは引き返そうとする

すると ズボンの裾を引っ張るモノが「おいキミ こっちだワン」
見ると 足元に‘希望’という名のちっちゃめの白い犬が 舌をペろペろ出して 尾を振り キミの顔を一生懸命に覗き込んでいる

「お伴します さあ一緒に乗りましょう」
希望という名のちっちゃめの白い犬の誘いかけに励まされ
キミはキミ自身の力で この欲望という名の電車を発車させるのだ

発車の手順を 希望という名のちっちゃめの白い犬が教えてくれる
「まず 息を大きく吸って 鼻息フンっ!で警笛鳴らせ!」
フンっ
鼻の穴から そよ風が吹く程度

「まだまだ足りない フンっ! です」
キミはさっきより力こめて 鼻息鳴らす 
Re2: フンっ!
「まだまだ」
Re2:Re2: フンっ!
「まだまだまだまだ」
Re2:Re2:Re2: フンっ!! 
「まだまだまだだ」
Re2:Re2:Re2:Re2: フンっ!!!
PPiiiiiiii!!!
鼻水混じりの見事な警笛をキミは鳴らした

「よろしい さすればキミは 
目玉を大きく見開いて マバタキぱちぱちで前照灯ー灯せー!」
ぱちぱち
チカッ、チカッ

「さすればキミは出発のタイミングを待つのだ」
「出発の合図は 今からキミの心臓のバクバクが100回脈打つのを数え
101回目に「しゅっぱーつ!」とキミが今まで生きてきた中で一番大きい声を出す」 
「「しゅっぱーつ!」その一言だけでいい あとは言葉なんかいらない 一瞬 赤い動脈と青い静脈が 吃驚して逆流しそうになる その反動で電車は動きだすだろう さあ!」

「1、2、3、 」欲望という名の電車に 
!!! 絶望という名の真っ黒なコウモリたちと 

「20,21,22、」 希望という名のちっちゃめの白い犬のせて
!!! キミはいくつもの駅へ降り立てばいい その足で

「40,41,42、」 キミのためにいくつもの扉が開くだろう その前に
!!! 電車の窓を開け ひんやりした夜のそよ吹く風に吹かれるがいい

「60,61,62、」 満天の空 星屑のドットにチカチカするがいい
!!! さすればキミは 期待に鼻ふくらませ 鼻毛を風にそよがすだろう

「80,81,82、」 さすればキミは 
!!! さすればキミは 夜のそよ風の始発駅で足踏みしている

「98,99,100、」さすればキミは・・ 
!! 『しゅっぱーーつ!』 

●●●●●あ ●●●●●あ ●●●●●あ ●●●●●ああ ●●●●●い ●●●●●う え ●●●●●おおおおおお おおお●●● 
ぼ ぼぼぼ●●●ぼくは●●●洗濯ものの●●●でっかい●●●シーツが風で●●●ばたばた●●●はためく●●●みたいに●●● 
ひるがえる●●●かんがえる●●●こんがらがる●●●コンガが鳴る●●●
バタバタバタ●●●バタバタバタ●●●バターがどろどろ●●●フライ●●●フライ●●●    パ〜〜ン どろどろにとろけるように フライ●●●パ〜〜ン●●●ひっくりがえる
ぼ ぼぼぼ●●●ぼくは●●●くらい●●●フライパ〜ン●●●のなかで
こんがらがる●●●かんがえる●●●こんがらがる●●●かんがる〜●●●こんがらがる かんがる●●●がるがるがる●●●かるがる●●●b bbb ぼ ぼぼぼ ぼくは 軽々と●●● 重たがる 足を ●●● う ううう うちゅうに 投げて てててててて 転覆する

 みーつけた!●●●  

ぐにゃぐにゃに●●●こんがらがっちゃった 
ちっちゃいちっちゃいちっちゃいちっちゃい ぼくと●●●でっかいでっかいでっかいでっかい でっかいでっかいでっかい うちゅう 


ぼ ぼぼぼ ぼく みーつけた!●●●

悲しみはのびるのだ ,キミの名は

  • 2008.08.20 Wednesday
  • 15:27
○2 悲しみはのびるのだ

昼下がり電線に点線に電波になりビルにのびる悲しみは
今日も各部屋各家庭に流れたどりついたコンセントの差し込み口の暗がりにスマートにスタンバってるのだ
しかし悲しみはコンセントが差されたら電気ショックでのびてしまうのだ
だがしかしコンセントに差されつながった電力で湯を沸かすポットからカップのラーメンに湯が注がれるたそがれ時
悲しみはご主人の胸を通して押し寄せるようにやってくる
悲しみは3分後にラーメンとともにお召しあがりになれるのだ
早めに食べないとおいいしい悲しみは味わえない
何故なら悲しみはすぐにのびるからだ


○3 キミの名は

最近何だかやけにきれいになったなぁと見て思って
触ったらさらに握り心地がいいなぁ随分変わったねぇキミ
ってボクが陳列棚から目を奪われ思わず衝動買いでキミを求めた

外見が新しくなったキミはどことなくその味にも新鮮さが宿っていた
暑かった日カラカラに乾いた喉にキミを一息に流し込んだ

家に持ち帰ったキミを分別ゴミ回収日の前夜
ボクはキミが身に纏っていたラベルを剝き外した
キミの裸は夜の台所の蛍光灯の明かりに煌々と照らされた
その透明なボディの表面の凹はボクの手のひらが包みやすくフィットするように
ゆるやかに滑らかにカーブを描いている
キミの凸は切り子細工のガラスのような繊細で美しい紋様をしている
全体的にキミは新しいファッションモデルのシルエットといった印象だ
おお!とキミを握りしめ湧き出そうな愛情の一歩手前で別れがやってくる
キミは明日の朝リサイクルの旅に出るのだ
ボクはしっかり旅立ちを見送ろう
キミがボクの手から離れプラスチックの仲間たちとともにポリ袋に収まる
あっさりとサヨナラなんだねゴキゲンヨウありがとね
キミの名は
500mℓのペットボトルのお茶
美しいキミは明日の朝ぺしゃんこになる

パチパチパチ

  • 2008.08.20 Wednesday
  • 13:02
○1 パチパチパチ

車内 
耳元にパチっと閉める音にハッとして
目を覚ました
その音は 
片手に載せた携帯電話の折りたたみを畳む動作だ
そしてそれは
それまで見つめていたであろうちっちゃな画面から
自分の目の前の座席の人や窓の景色に 
さりげなく視線の直線の進路が変わる
カッとアウトのあざやかな映り替わりでもあった

またそれは
もうひとつの動作を連想させた
それは
紳士がさりげなく手に持ちひらげた扇子が
ゆらゆら揺れさりげなく扇風を起こすのを止めた動作だ
ゆらゆらの扇風を止めるのにはひらいた扇骨を必ず畳む
けっして扇子をひらいたままゆらゆらを止めるのではない
シャッとアウトする動作だ

それは
携帯電話でメールを読む送信するなどの一用件がそれなりに済むごとに
携帯電話をいちいち折り畳むのと同様に
扇子もそれなりの風を感じた一段落ごとに
いちいち扇骨を畳み扇ぐのを止めるのだ

そして
また何かを思い出したように
さりげなく扇風をゆらゆらと起こし
それなりの風を感じたらパチっと扇骨を畳むをくり返す
携帯電話も同様に
また何かを思い出したように
さりげなく画面を起こし
それなりの一用件が済んだらパチっと折り畳むをくり返す

パチパチパチ
あちこちでちっちゃな拍手が途切れ途切れに起こるのだ
その度にハッとして
パチパチパチ
まばたきするのだ

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